隈研吾の建築を富岡市へ見に行こう!

東京から2時間、軽井沢から1時間でアクセス可能な世界遺産のまち

東京からわずか2時間でアクセスできる上州富岡駅周辺には、日仏の建築技術を結合した赤レンガの世界遺産・富岡製糸場のほか、日本の建築業界の第一人者である隈研吾が手掛けた近代的な市役所やリノベーションした倉庫群など、レトロモダンな建築物が徒歩で回れます。

隈研吾をはじめとする富岡市の建築美に触れる

東京からわずか2時間でアクセスできる群馬県富岡市は、日本の近代化を象徴する赤レンガの世界遺産・富岡製糸場が有名ですが、実は市内には他にも建築好きの方を魅了する建築物がたくさんあります。明治時代にフランス人技師の設計のもと日本人の職人に建てられた富岡製糸場や呉服店をリノベーションして整備された商工会議所のほか、今の日本の建築業界の第一人者である隈研吾が手掛けた歴史的な倉庫群のリノベーションやその近くに建てた新しい市庁舎も、どれも富岡市の歴史や建築に対するリスペクトが感じられます。ここで紹介するスポットは全て富岡の玄関口である上州富岡駅から徒歩でアクセスできます。

隈研吾が設計した富岡市役所

上州富岡駅から徒歩1分にある富岡市庁舎は、国際的に活躍している建築家・隈研吾によって設計され、2018年に完成しました。富岡の街なみをイメージした「小さな屋根の集まり」というコンセプトのもと、隈研吾建築の特徴でもある木製のルーバー(格子)を多用しています。行政棟と議会棟の間は通り抜けができるほか、庁舎前に広がる芝生の広場では週末を中心に様々なイベントが開催されています。自由に屋内見学ができるのは議会棟のエントランスホールのみ。



 

議会棟エントランスホールでは、「シルクのまち」にふさわしいお蚕が繭づくりの足場として最初に吐き出す糸「きびそ」をあしらった壁面を見ることができます。イベント等で使用されている場合を除き、9:00から21:00までの間で自由に見学できます。利用条件や注意事項は下記リンクボタンからご確認ください。

隈研吾が設計監修した旧富岡倉庫

上州富岡駅と富岡市役所の間に建つ「旧富岡倉庫」は、隈研吾によって改修設計された20世紀初期に建てられた歴史的建造物群です。2022年にグランドオープンした倉庫群は、群馬県世界遺産センターが入っているレンガ積みの倉庫、カフェやワークショップが楽しめる大谷石積みの倉庫と、カウンタ席から市役所が眺められる「おかって市場」が入っている木造土壁の倉庫で構成されています。真ん中の芝生の広場ではマルシェなどのイベントが定期的に行われています。



 

こちらは一階建ての木造土壁の倉庫に入っている「おかって市場」の売り場の様子です。異なった建築様式を有する3棟の倉庫のそれぞれの天井には、シルクの糸をイメージした耐震補強としてあやとりのように張りめぐらされているカーボンファイバーが採用されています。各倉庫には天井以外にも見どころがたくさんありますので、併せてご見学ください。旧富岡倉庫は富岡市の【市景観重要建造物】に指定されています。

富岡市でお勧めするその他のレトロモダン建築物

富岡の歴史ある呉服店をリノベーションした富岡商工会議所会館

「富岡製糸場と富岡市役所をつなぐ歴史の道」の途中に位置している富岡商工会議所会館は、上州富岡駅舎の設計者の師匠に当たる人の設計により、富岡市役所と同じ2018年に完成しました。「過去と未来を表すデザイン」のもと、明治時代から続く呉服屋を残すために、富岡製糸場の世界遺産登録を見据えたまちづくりの一環で建てられました。



 

富岡商工会議所会館ホールは平日の8:30~17:00は会議やイベント等で使用されていなければ自由に見学したり、ちょっとしたテレワークスペースとして利用することができます。お蚕が繭を作る足場として使用している枠組み「回転蔟」をイメージした窓ガラスから優しい光が差し込みます。木材をふんだんに使った空間の中で木のぬくもりを感じてみてください。利用条件や注意事項は下記リンクボタンからご確認ください。

隈研吾が審査委員長を務めたコンペで選ばれた上州富岡駅

1897年に開業した「上州富岡駅」は、「世界遺産のあるまちにふさわしい玄関口」として隈研吾が審査委員長を務めたコンペを経て2014年に建て替えられました。駅とその周辺が一体的に設計・整備され、技術の高さだけでなく統一感のある景観が建築業界から高く評価されています。

1897年に開業した「上州富岡駅」は、「世界遺産のあるまちにふさわしい玄関口」として隈研吾が審査委員長を務めたコンペを経て2014年に建て替えられました。駅とその周辺が一体的に設計・整備され、技術の高さだけでなく統一感のある景観が建築業界から高く評価されています。

屋内待合スペースに受賞プレートが設置してあります。駅舎は木骨煉瓦造の富岡製糸場をイメージして、日本でも珍しい「鉄骨煉瓦造」という革新的な工法によって建築されました。レンガの積み方は富岡製糸場と同じ「フランス積み」ですが、赤レンガで重厚な富岡製糸場と薄茶色のレンガで開放的な上州富岡駅とのコントラストもぜひお楽しみください。

屋内待合スペースに受賞プレートが設置してあります。駅舎は木骨煉瓦造の富岡製糸場をイメージして、日本でも珍しい「鉄骨煉瓦造」という革新的な工法によって建築されました。レンガの積み方は富岡製糸場と同じ「フランス積み」ですが、赤レンガで重厚な富岡製糸場と薄茶色のレンガで開放的な上州富岡駅とのコントラストもぜひお楽しみください。

富岡市へのアクセス

羽田空港から富岡市まで
羽田空港(東京モノレール)~浜松町駅(山手線)~東京駅(上越・北陸新幹線)~高崎駅(上信電鉄)~上州富岡駅(約2時間45分)

成田空港から富岡市まで
成田空港(スカイライナー)~上野駅(上越新幹線・北陸新幹線)~高崎駅(上信電鉄)~上州富岡駅(約3時間45分)

軽井沢から富岡市まで
軽井沢駅(長野新幹線)~高崎駅(上信電鉄)~上州富岡駅(約1時間) 
上信越自動車道 経由で約50分